

さらなる上達を目指すシニアスキーヤーを応援します!
今日は少しややこしい話です。スキーは楽しく滑っていれば上達すると思っている人はパスしてください。
上達の壁に当たって悩んでいる方はぜひ読んでください。
子供やジュニアは楽しく滑っているだけでもどんどん上達していきます。
でも年齢とともに上達の速度は遅くなっていき、いくら滑っても変わらない停滞期が訪れます。
そうなってきたら今の滑り方のままではもう伸びません。滑り方を変えていく努力が必要です。今の自分に必要なスキー操作や身体の使い方を、しっかり考えながら練習して行くことで、次に段階へ進むことが出来るのです。
さて、渡辺一樹氏は「2つの壁を乗り越えろ!」と提案しています。(私の主観も混ざっているのでご注意ください。)
そしてこの二つのテーマに沿って幾つかの練習方法が示されています。
このようなメニューに沿って自分で練習していけば必ず上達して行けるでしょう。
ただし、ご自分で練習していく上で注意して欲しいことが有ります。
すべての運動はまずは緩斜面で低速で練習します。実際は急斜面をハイスピードで滑るための練習なので、外力の強さや変化量が全く違うことを良く考えてください。
たとえば、スピードが無いと左右に大きく傾くことが出来ないので、内足で支えながら外足で傾きを作る練習をします。スピードが出てくれば内足で支えなくても深い傾きでバランスが取れるようになります。低速で傾きを出す練習にはそういった無理が有る訳です。
左右の動きは誰でもすぐに理解できると思うのですが、問題は前後・上下の動きです。
前後の動きでも同じように、低速の場合は荷重ポイントが大きく前後に動きます。
これもスピードが出てくれば、荷重ポイントは足裏の一点に集中するようになって行くのですが、低速では踵が浮いてしまったり爪先が浮いてしまう現象が起きてしまいます。
それでも低速で練習する時は、つま先から踵までしっかり重心移動するように動くことが大切なのです。
上下の動きも同じです。実際は外力によって脚が曲げられるので、自分から脚を曲げるわけではありませんが、低速では自分から吸収動作を大きくする必要があるので、思い切り股関節を動かす練習をします。
このようにそれぞれの動きは、まず低速で大きく動いて運動を覚え、徐々にスピードを上げて運動量を調節していき、最終的に急斜面ハイスピードでも動けるようにすることが目標になります。
最初から緩斜面低速に合わせた動きをしていては意味が無いのです。
目標はあくまで急斜面ハイスピードの滑りに合う運動を身に付けることで、緩斜面低速の演技では無い事を、良く理解して練習に励んでください。