”ロール”と言う言葉を始めて聞いたのは、2~3年前の丸山デモのYOUTUBE動画だったと思います。

 その時は股関節のことなのかスキー板のことなのか、どう言う事なのか良く解かりませんでした。

 その”ロール”についての解説がSAJ教育本部の資料動画にありました。
 2019年のインタースキーでの日本チームのテーマになっていたようです。(動画の32:42~)




 やはり股関節による大腿の外転・内転のことのようですね。
 
 股関節の運動には前にも記事にしたように、ここでロールと言っている外転・内転とピボットと呼ばれる回旋動作と屈曲・伸展の3方向ありますが、そのうちのロールに着目しているのです。

 で、他にも股関節の外転・内転の重要性について解説している方が居て、ある人は股関節の切り替えと言ったり、またある人は股関節クリッと言ったり、中には(外股関節の外転は容易だが内股関節の内転がパラレルターンで課題となる)と核心に迫るような記事を書いている人も居ます。
 私も少し便乗して股関節の回転について話そうと思います。


 股関節のロールが上手く行えないと腰がターン内側に入りすぎたり外に出ていたり、いわゆる腰はずれと言う現象が現れます。

 その修正のために「股関節のロールを意識して滑りましょう」と成る訳ですが、滑りながら癖を修正するのって結構難しいことです。

 そこで思い出して欲しいのが、股関節の外転を始めてやった時のことなのです。

 皆さんがスキーを始めて最初に覚えたのがプルークボーゲンですよね?
 このプルークボーゲンは左右の股関節を外転させ同時に内旋させたフォームで滑ります。

 つまり股関節のロールは初心者が最初に覚えるターン運動です。

 ならば、ターン中に腰はずれが出てしまう人は、最初に戻ってプルークでポジションや動作を確認し、そこから順序だててパラレルターンを再構成すればよいのです。難しいことをする必要は有りません。

 多くの一般スキーヤーは大抵中5日くらい滑らない日が有るはずです。
 ですからスキーに行ったらいきなりパラレルターンで滑り出すのではなく、プルークでポジションや動作の確認をしてからさらに幾つもの工程を経て、はじめてパラレルターンをするようにして行く事でこの問題は改善していくことでしょう。

 実際に私も毎回初日はプルークから始めて、さまざまな基本動作を確認してからパラレルで滑るようにしています。毎回一から作り直すような感じで滑っています。 

 

P1010737


P1010738


 動画の中でサラッと言ってますが、ISIA(国際職業スキー教師連盟)からオーストリア、イタリア、フランスが脱退したそうです。何れもアルペン強国の脱退は大問題じゃないのかな?