2017年09月
渡辺氏は近年発売したDVDでも同じテーマについて説明されていて、中級者から上級へ、上級者からエキスパートへと上達していくためには、使う技術を変えていかなくてはならないと述べています。
詳しいことはジャーナルやDVDを見て頂くとして、簡単に言うと、2級から1級へは止めるエッジングを弧を描くエッジングに変えて行かなくてはならない。1級からプライズには、力をためる動きから外力に対応する動きに変えていく必要がある、というものです。
このように課題となるテーマを明確に提示しているのですから、その練習をしていけば良いのですが、なぜか違う練習ばかりしている人が多い現実があります。
たとえば2級レベルの人は横滑りやコブの練習を優先してしまいがちです。
でも止めるエッジングで滑っている人がいくら横滑りやコブを練習しても、弧を描くエッジングは身に付きません。優先すべきは整地で低速から滑りを作り直す練習です。
1級レベルの人も同様で、今までと同じ練習を繰り返していたり、そのまま滑り込んでいても上達は止まり停滞してしまいます(プラトー)。
そこではどのような体の使い方が必要なのかを、考えながら身に付けて行かなくてはなりません。
オフの今も人工ゲレンデを滑る熱心なスキーヤーがいらっしゃいますが、プラスノーやピスラボのゲレンデを滑り人工コブを滑っても、この二つのテーマを練習しない限り上達は望めないでしょう。上達したように感じても実際は人工マットに慣れて行っているだけだったりするのです。
特にコブに関しては注意が必要で、止めるエッジングのまま滑り込んでしまうと、止めるエッジングが身体に染み込んでしまい、上達の妨げになって行きます。
スキーは楽しければそれで良いと言う考え方も有りますが、こんなに滑っているのに上達しないでは悲しいものが有ります。
ぜひ一度、渡辺一樹氏の記事やDVDを良く見て、課題を理解して取り組んで欲しいと思います。