イチローの活躍で再び注目されている「初動負荷トレーニング」。考案者の小山裕史氏の著書が数冊、地域の図書館に所蔵されていたので、予約して読んでみました。
(奇跡のトレーニング)(ウォーキング革命)(希望のトレーニング)の3冊です。



従来のマシントレーニングは、筋肥大を起こしてパワーと持久力を増大するものの、筋肉が伸びにくくなり関節可動域が狭くなる、拮抗筋の共縮が起こりやすいといった負の面を併せ持っています。
それに対し初動負荷トレーニングは、筋を十分伸ばしてリラックスした状態で軽い負荷をかけ、関節可動域を広げる動きを繰り返す事によって、神経筋機能を高めて行こうとするものです。
理論的にはとても良いトレーニングのようですが、残念なことに実際のトレーニング内容はほとんど書かれておらず、専用マシンを使わないとトレーニングはできないようです。3冊の内容もマシンの宣伝、専用シューズの宣伝、有名選手のインタビューや感謝状の紹介などが主で、結局は専用マシンが置いて有る「ワールドウイング」のジムへ通わなければどうにもならないといったところです。
それでもところどころにスキーにも参考になりそうな記述は有ります。「足首、膝、股関節を一直線上にした軸を作り、その上に骨盤を前傾させて乗せる。」とか「身体の中心から動いて、その動きが鞭のようにしなやかに手や足の先に伝わって行くことを目指す。」などといった表現は全てのスポーツに共通する事と言えるでしょう。
本に出ている有名アスリート達(イチロー、山本昌、青木功など)は皆さん、年に数回は鳥取まで出向いて、直接小山氏のチェックを受けているようです。つまり小山氏のアドバイスを受けてこそトレーニング効果が有る、とも言える訳で、そんな事ができない我々一般人にはちょっと難しいトレーニングなのかもしれません。
興味のある方はワールドウイングまで行ってみてください。