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2012年07月

筋肉の収縮③

 ちょっと話がややこしくなりましたが実際の運動で説明すると、階段や坂道を登る運動は殆んどが短縮性収縮になり、下る運動は殆んどが伸長性収縮になります。
 山登りで「筋肉痛や筋疲労に関しては下り方が大事だ」と言われるのも、経験から伸長性収縮が筋肉痛や筋けいれんを起こしやすい事が知られているからでしょう。

 スキーも山を下る運動なので、基本的に伸長性収縮を多用すると言われていましたが、最近の滑りはあまり上下動を使わない等尺性収縮を使うように変わってきています。さらにカービングターンでは内足は伸長性収縮で、外足は短縮性収縮を使うというように複雑になっています。細かく見ていくとキリが無いですね。
 
 ですが、さらに重要な事がまだあります。それは筋収縮には通常の随意運動(自分の意思で動く)のほかに、反射運動があることです。
 反射運動と言うのは姿勢反射のように、自分が意識しなくても自動的に行なっている運動です。これについても考えるとキリが無いのでひとつだけ、伸長反射について触れておきます。

 たとえば縄跳びのような連続ジャンプをする時は、伸長反射と弾性エネルギーを使っています。この二つを使う事でエネルギー効率の良い、半ば自動化された速い動きが可能になるのです。
スキーでこの(伸長反射と弾性エネルギー)を使っているのがモーグルの滑りです。
コブをものすごいスピードで滑るには通常の随意運動では対応できないのです。
 
 つまりモーグルの滑りと一般的なコブの滑りとでは、使っている筋収縮の仕組みが違うので、一般的なコブの技術の延長線上にモーグルの技術は無いのです。
 モーグルの滑りは別の技術だと認識して練習する必要があると思います。

筋肉の収縮には三タイプある②

 骨格筋の収縮に3タイプある事を書きましたが(①短縮性収縮②等尺性収縮③伸長性収縮)、この三つの筋収縮にはいくつかの特徴がある事が解っています。

 まず、発揮できる最大の筋力が①<②<③の順に大きくなります。だいたい③は①の1.3倍くらいです。また、負荷が同じならば消費エネルギーは①>②>③の順で少なくて済みます。したがって③の伸長性収縮が一番効率が良いことになりますが、良い事ばかりではありません。
 この③伸長性収縮は筋繊維にダメージ(微細裂傷)が起きやすくて、筋疲労が最も大きい事が解っています。

 スキーに当てはめると、伸ばし加重よりも等尺性加重が、さらに曲げ加重が最も運動効率が良く、より大きな力に耐えられますが、曲げ加重を多用して滑ると筋肉痛や筋けいれんが起きやすくなってしまうのです。
 トレーニングでは、この筋繊維が傷ついてから修復するシステム(超回復と言う)を利用して、筋力の増強を目指します。そこでは伸長性収縮を利用したトレーニングが効率が良いとされ、ネガティブワークと呼ばれています。なんでもあのシュワルツネッガー氏が考案したとか?

 トレーニングでもう1点、アイソメトリックトレーニング(等尺性)では、関節の角度を一定に保って負荷に耐えるのですが、その時の関節角度の前後20%くらいで効果があるそうです。つまり膝を深く曲げた状態でトレーニングすると、その姿勢で効果が出ますが膝を伸ばした時には殆んど効果が無いのです。
 何が言いたいのかと言うと、膝を深く曲げて腰を落として滑っていると、その姿勢で力が発揮されるようになって、腰の落ちた姿勢が身についてしまうという事です。
 ですからトレーニングでは、高い姿勢から低い姿勢まで万遍なく力を発揮できるように気を配ります。
 そのような意味も含めて、私は「練習ではできるだけ大きく動いた方がいい」と思っているのです。

筋肉の収縮には三タイプある

 スキー操作の加重運動の話で、筋肉の収縮には三タイプあると書きました。
スポーツで主に働く骨格筋の話です。

 「力コブ」を作る時、上腕二頭筋が長さを縮めながら収縮しています。この筋肉は主にひじを曲げる動作をしています。
 このように通常、筋肉に力を入れると長さが縮んで太くなりますが、この時の筋の収縮を①短縮性収縮(コンセントリック コントラクション) と言います。

 ところが、腕相撲で相手と互角に引き合っている時は、力が入っていても長さは変わりません。このような筋の収縮を②等尺性収縮(アイソメトリック コントラクション) と言います。

 さらに相手の力が上回ると、力を入れていても筋は伸ばされていきます。この時の筋の収縮を③伸長性収縮(エキセントリック コントラクション) と言います。

 また、①と③を等張性収縮(アイソトニック コントラクション) と呼んで、②と対比させる分類もあります。さらに等速性収縮(アイソキネティック コントラクション)と等張性収縮に分ける考えもあります。
 かなりややこしいですね。

 で、スキーでよく使うももの前の筋肉(大腿四頭筋)とお尻の筋肉(大臀筋)に当てはめて考えると、それぞれ収縮すると膝と股関節を伸ばす動作をしているので、脚を伸ばしていく動作は①短縮性収縮で、脚の長さを一定に保つのが②等尺性収縮で、
脚を曲げながら雪面を押している動作は③伸長性収縮になるのです。

 おおざっぱに言えば、伸ばし加重は①短縮性収縮で、曲げ加重は③伸長性収縮になっているという事です。



スキー操作⑤まとめ

 脚の三関節を主体としたスキー操作について、細かく分けて考えてきました。実際の滑りではそれぞれが単独で行われる事はなく、すべての動作は複合して行なわれます。それゆえ滑りの問題点を外見から指摘はできても、本当の原因を探すのは難しい作業になってしまいます。また、上手な人の滑りを形だけ真似てもなかなか上手くいかない難しさが有ります。
 さらにスキーヤーが実際に行っている運動と外に現れる現象が、必ずしも一致しない、という問題もあります。(たとえばスキーヤーは足を伸ばそうとしているのに、外力が強すぎて足が曲げられている時など)

 敢えて大まかに言えば、整地では重心移動を主体にした体幹を使う滑りが向いていて、不整地では重心は動かさずに脚部のスキー操作を主体にした滑りが向いていると言えます。
 ですから整地種目が苦手な方や、新しい身体の使い方を身につけたい方は、末端の操作を控えて体幹を使った重心移動の練習に力を入れる事をお勧めします。
 整地は得意だが不整地が苦手と言う方は、足元のスキー操作を身につける必要が有ります。それと並行して進んで難しい斜面を滑るようにしてください。不整地では経験がものを言います。

他人を批判する人

 スキーヤーブログで人気上位のある人のブログを覗いてみたら、私のブログを否定する記事が載っていました。
 わざわざ他人のブログを取り上げてそれを否定する事には、いったいどう言う意味が有るのか理解に苦しみますが、よほど「何か」が気に入らなかったのでしょう。

 世の中には自分と違う考えの人はいくらでもいます。それを一々否定していたらきりが有りません。自分が正しい事を証明するために他を否定する必要はないと思うのですが・・・・・残念です。
 そもそも違う考えが有るから書いているわけで、まったく同じ考えなら書く必要が有りません。

 どのスポーツにおいても、自分が上達しようと思ったら他人の技術や考え方を真似てみて、良い所を取り入れようとするはずです。
 自分のあらを探し他人の良い所を学ぶ事が上達の道です。ところが反対に他人のあら探しをし、自分の良さをアピールする人がいるのです。人気取りのためなのか解りませんが、全く意味のない事です。

 少しだけ反論をしておきます。主題が(足元をおろそかにしていないか?)なのに、私の理論ではチェアスキーでは滑れないとか?。チェアスキーこそ足元の操作は全くできません。パラリンピック金メダリストの大日方選手によれば、「使える筋肉や関節を総動員してコントロールしている」そうです。つまりチェアスキーこそ上肢体や骨盤を巧みに動かして、重心移動を主体にターン運動をしているはずです。

 私はこの方のブログ内容を否定はしません、学ぶべきところもあると思います。しかし、前にも書きましたが、指導的立場になると自分の向上心よりも他を批評する事の方に比重が行ってしまいがちです。残念ながらスキー指導員や検定員の中にはこういう人が見受けられますね。もっと自分の技術向上に努めましょう、そうすれば人を批判している暇は無くなるはずです。
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