先日のレッスン中の小回りでSさんの腰がどうしても回ってしまうので、いろいろなメニューをしてもらったところ、股関節で太ももを回旋させる捻り動作が使えていない事がはっきりしました。
これは股関節が硬いから動かないのではなくて、腰を捻って骨盤ごと回してしまう動作が優先してしまうためです。
動作そのものは難しいわけではなくて、間違ったイメージが出来上がっていることが動作を難しくしているのです。
そこで、腰を回さない小回りと腰を回す小回りの参考動画を見ていただき、違いをはっきり確認して正しいイメージを構築して欲しいと思います。
最初の動画はリッチーの若い頃の動画で、今よりも細長い板で滑っています。骨盤の向きがずっとフォールラインに正対したままなのが解ります。
次の動画は吉岡デモのカービング要素の小回りで、骨盤も少し回して外スキーに正対させるロングターンと同様な使い方をしているところを見てください。1:10辺りからです。
SAJでは小回りも大回りも同じ運動要素で滑る、と言っているようですが、動画を見ると小回りは腰は回さずに大腿の捻りだけを使って滑る、リッチーの滑りを身に付ける必要があると改めて思いました。
私は20年間も昭和の1級スキーヤーだったので、捻り回す滑りが身体に染み込んでいました。受講される皆さんも40代以上なので同じだろうと思い込んでいたところがあります。今回のことで勝手な先入観には気を付けなくてはと思いました。
コブや深雪、急斜面や不整地が苦手なスキーヤーは、腰は回さずに股関節で太ももを捻る動作で小回りにトライしてください。