いよいよシーズン終盤ですが、かぐらスキー場では様々なスキーレッスンが行われています。
 かぐらSSはもちろん、苗場や八海山などのグループスキー場のスクールや、有名デモのキャンプもたくさん目にする事ができます。
 
 ところで、私がターン運動の基準にしているのが、オーストリアスキーアカデミーの基本的なパラレルターンです。
 今までに何度も紹介していますが、チロルスキースクールの動画をお手本にしています。

 御覧の通り、ターン始動では前方への立ち上がり動作がはっきり見て取れます。
 上下動として膝を伸ばして腰高の姿勢からターン始動して、若干の曲げ加重でターンを仕上げています。
 前後動に注目すると、前重心でターンに入り後ろ重心でターンを仕上げています。

 残念ながら私が知る限り、この前方への立ち上がり動作を練習しているレッスンは有りません。見た事も体験した事もないのです。(一度だけサンメドウズの事前講習で、吉田先生にこちらからリクエストして、練習方法を教えて頂いた事が有ります。)

 この上下動や前後動は、動く方向や動きの早さタイミングを変えて洗練させていく事で、脚のストロークを使った動きの有るターンが可能になります。
 コブ斜面でも、脚の素早い曲げ伸ばしによって、より深いコブをもっと縦に攻めて行く、アグレッシブな滑りができるようになります。

 ところが脚の曲げ伸ばしを使わないターンは、いくら洗練していっても脚のストロークは出せません。
 最初から無い運動は洗練させようが無いのです。

 中間姿勢を保ったまま、ひねりと角付けの調整で滑る。これも一つの滑り方ですが、その滑りには発展性が有りません。なぜなら平面的な動きだけで、立体的な動きが無いからです。

 普通のレッスンを受けてふつうの練習をすれば、フツウの結果が得られるでしょう。
 プライズテストは受験者のほとんどが落ちてしまうのです。当然若くて運動能力の高い人から合格して行く事になります。
 
 我々中高年スキーヤーは本当にそれで良いのでしょうか?
 そもそも平面的な動きの少ない滑りで満足しているのでしょうか?

 本当に必要な練習は何なのでしょうか?。